⑪令和5年令和4年度決算第一特別委員会(こども)(令和5年10 月6日)
子育て応援サイト・アプリのリリース後も、日々の必要な改修に加え、速やかに市民のニーズを取り入れられるようにすべき
子育て応援サイト・アプリは、概ね3か年かけて開発を進める予定であり、リリースした後も順次機能を拡大させます。
リリース後も、運用保守や必要な改修と並行して、追加機能に係る開発を進めますが、市民の皆様のご要望に対応できるよう、開発途中の仕様変更にも柔軟に対応できる、アジャイル開発という手法を部分的に取り入れることを検討しています。
公民を問わず、既存の有益なアプリケーションと、子育て応援サイト・アプリを積極的に連携させ利便性を高めるべき
本サイト・アプリは、まずは、子育ての負担が大きい未就学児の保護者を対象に開発を進めています。地域子育て支援拠点システム等、乳幼児の子育てで多くの方が利用するシステムとの連携を想定しています。
なお、障害のあるお子さんにも関連する手続きについても、6年度末を目指しアプリ内で導入していく予定です。
保護者にとって役立つという視点を持って、公民問わず、連携の検討を進めていきます。
単願の方への取組について
保育所等への入所に繋げるためには、保護者の方に希望園の選択肢を一層広げていただくことが大切だと考えています。
このため、本年8月に保護者の方がいつでも保育所等の情報を検索できるサイトを開設し、保護者の方に積極的に現在PRしているところです。
また、各区に配置した保育・教育コンシェルジュが、保育園の入園申込の際に希望園の追加を促すなどのフォローを強化していきます。
1・2歳児の受入枠拡大のため、定員割れ園を含めた既存施設の活用を最大限進めるべき
保育ニーズの高い1・2歳児の受入枠拡大に柔軟かつ迅速に対応していくためにも、既存施設の活用が重要だと考えています。
保育室の面積等の制約はありますが、今後も定員構成の見直しを行うほか、空きスペースを利用した年度限定保育事業の実施を促していきます。
また、定員に空きがあり、ご自宅から距離のある小規模保育事業に通うための駐車場助成を今年度から新たに行っているところです。
令和4年度の初診待機期間及び速やかに利用するための取組について
令和4年度末の利用申込から初診までの期間は、地域療育センター8か所の平均で5.4か月でした。
従来は医師の診察を経て利用を開始していましたが、速やかに利用できるよう流れを見直し、申込み後、概ね2週間以内にソーシャルワーカーによる初回面接を行うことといたしました。その後も必要に応じ、親子での 遊びを通じて、専門職が児童の特性を踏まえアドバイス等を行う「ひろば事業」を、5年度から一部の地域療育センターで開始しています。
地域療育センターの支援の充実や強化を図るべき
利用希望者が増加しているという状況の中で、初診待機期間が長期化しているという状況がございます。早期に支援を開始することを目的として、地域療育センターの人員体制を強化しています。これにより、利用申込2週間以内に初回面接を行い、必要に応じて「ひろば事業」を利用できるように現在取組を進めておりまして、順次改善を図っているところでございます。
また、地域療育センターの専門職が保育所や小学校などへ出向き、技術的な支援を行う巡回訪問の取組にも力を入れており、児童や保護者への支援の充実を図ってまいります。
よこはま子ども・若者相談室の事業拡大による費用試算及び今後の展開について
よこはま子ども・若者相談室については、9月10日から相談を開始しており、ご本人やご家族から一日あたり 5~10件程度の相談が寄せられています。まずは、少しでも多くの方に御利用いただけるよう、子ども・若者を中心とした広報に取り組んでいきます。その上で、相談数やアクセスの状況等を踏まえ、予算を含めた事業の充実について、検討してまいります。
既存のSNS相談とよこはま子ども・若者相談室のすみ分け及び違いについて
よこはま子ども・若者相談室では、ひきこもりに関することのほか、子ども・若者からの様々な悩みごとの相談を受けています。本市の相談室は、神奈川県のSNS相談では行われていない、青少年相談センターの直接支援につなげることを特徴としています。相談できる内容は、既存の県のSNS相談と重なり合う部分もありますが、支援が必要な方を取りこぼさずに相談につなげていくことが大切であると考えています。
本市でも大人を対象としたヤングケアラー調査を行うべき
令和4年度ですが、本市としての支援策等を検討していく上で、まずはヤングケアラーの生活状況や世話をしていることによる生活の影響、支援のニーズなどを把握することを目的に、お子さんを対象に調査を実施しました。
今年度は大人を対象としたウェブアンケートにより、ヤングケアラーの認知度や意識についても把握していくことを予定しています。
周囲の大人にヤングケアラーへの気づきを促す際の課題及び解決に向けた取組について
周囲の大人に気づいてもらうために、まず、学校の先生や身近な地域で子どもやその家族の見守りや支援をしている方々に、ヤングケアラーについて、深く理解してもらうことが大切と考えます。
令和5年度は、学校関係者、民生委員・児童委員、福祉関係の事業者などを対象に、ヤングケアラー支援に関する研修を、年間45回、延べ1,000人程度、実施する予定です。
子育て世帯に対する敬老パスのような仕組みをつくり、バス料金に対する補助を行うべき
子育て家庭の経済的負担を軽減するため、従来から市独自で保育料の軽減などに取り組んでいます。
バス料金の補助制度に関する検討は行っておりませんが、子育て中の皆様にとって、移動にかかる負担感が大きいことは認識しており、ベビーカー利用等に対する周囲の理解促進などに努め、社会全体で子育て家庭を温かく見守る環境づくりを進めていく必要があると考えています。
「子育てしたいまち 次世代を共に育むまち ヨコハマ」の実現に向けた課題認識及び施策展開について
基本戦略の実現に向けては、横浜で子どもを産み育てたいと思ってもらえるよう、広く子育て世代の皆様に響く施策を展開していくことが必要と考えております。
中期計画に記載させていただいている通り、妊娠・出産・子育てにかかる経済的な負担の軽減や、子育て応援サイト・アプリの開発など子育てDXの推進による、時間的・心理的なゆとり創出に取り組んでまいります。
また、横浜の未来を担うお子さん達の健やかな成長を守ることがとても大切なことだと考えております。保育や放課後の居場所の一層の質の向上、児童虐待対策、障害児や医療的ケア児への支援、困難を抱える若者の自立支援など、引き続き、きめ細かくしっかりと子どもの育ちを支えてまいります。